BLメイン、ダークファンタジー・シリアス・R18作品があります。
付き合ってから、なぜか言ってくれなくなった言葉。内気でとっても恥ずかしがり屋な君は、あんまり声に出して気持ちを伝えてくれない。 だから、「最近ちょっと素っ気なくない? 真昼」って俺が拗ねた振りをすると、「夜のお供……してるじゃないですかっ」って顔を赤らめながら真に受けて、すぐにムッと口を閉じてしまう。 俺との夜の営みのことを考えてた真昼の表情は艶っぽくて、今すぐ食べちゃいたいぐらいかわいい。手が早い俺はいつもならベッドに直行だった。だが、ここで押し倒したら台無しだとぐっとこらえて、真昼の耳に手を伸ばしてほおを包み込む。 「耳……ムズムズします……」 目が潤んでいる。耳が過敏で、そこを触られることに慣れてない真昼の感度は抜群だった。すぐに泣きそうな顔になって、俺の庇護欲をかきたて、加虐心をあおってくる。 「真昼、俺のこと、好き?」 「な、なんの罰ゲームなんですか、これっ」 「真昼が『好き』って言ってくれるまで、俺が好き放題していいゲーム」 いきなり、グンッとソファーが沈み込んで、目の前が暗くなった。癒えない左目の傷痕に触れた唇。ふわりとした羽のようなキスの感触があまりにも優しくて、やましい心はいったん全部飛ばされていった。 「……キスの反対は?」 「『スキ』」 不機嫌そうな顔をしてるけど、恥ずかしさを精いっぱい押し込めてるんだと思うと、もっと愛おしくなった。 「あ~、やられた。かわいい」 サッと離れていこうとする、無自覚で小悪魔な恋人を捕まえて、腕の中に閉じ込めてしまう。「好き」って伝えてくれた君を今夜も離すわけないじゃん。 ほおつきよ 本編その後ss ハッシュタグ #一次BL創作Web企画_お題「好きって言って」 著者:内山 優 公開日:2021年6月12日 この物語はフィクションです。 転載・アップロード・私的利用以外の複製は厳禁
サイト名:夜灯
管理者:内山 優
サイトURL:https://yatomori.lapindoux.com/
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